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12.242021
グルコサミンやコンドロイチンは飲んでも意味がない!?
最近の健康ブームもあり、世の中にはいろんなサプリメントや健康食品が出回っています。
しかしながら、効果について医学、統計学、生化学などの面から正しく検証されていないものも多いです。
今回はその中で、主に膝の調子が悪い方が飛びつきそうな(あるいはすでに使用)、
グルコサミン、コンドロイチンについて興味深い論文を発見しましたので、ご紹介します。
画像:同論文のPDF
こちらはThe NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINEという、世界で最も権威のある論文の1つです。
その中の2006年2月に発表された論文です。
題名を訳すと、
「変形性膝関節症の患者にコンドロイチンのみ、グルコサミンのみ、両者併用、の検討」
といったところでしょうか。
内容を簡単にご紹介します。
◎変形性膝関節症の患者1583人を5グループに分けて検討
・グループ1=毎日グルコサミンを投与
・グループ2=毎日コンドロイチンを投与
・グループ3=グルコサミンとコンドロイチンの両方を投与
・グループ4=鎮痛薬を毎日投与
・グループ5=プラセボ群(上記のいずれも投与されない)
◎6ヶ月間投与を続けた
結果:グルコサミンとコンドロイチン、あるいは両方を投与されたグループで膝の痛みは良くならなかった。
残念ながら、軟骨の成分であるグルコサミンやコンドロイチンをサプリメントとして摂取しても、軟骨が再生したり痛みがやわらぐことはなさそうです。
おそらくですが、このようなサプリメントは胃や腸の消化液で粉々に分解されるだけではないでしょうか。
ちなみに、変形性膝関節症の痛み対しては、鎮痛剤(飲み薬)またはヒアルロン酸やステロイドの関節注射がいいようです。
今回紹介しました論文について詳しく知りたい方は:こちら
他にも、最近では水素水や植物プラセンタなどなどまったく意味不明な物がたくさんあります。
「酵素」なる物も一部で流行っているそうですが、肝機能異常をきたす危険性がありますのでご注意ください。
日頃から、
・ネット情報をなんでも鵜呑みにしない
(人は、間違いだと分かっていても自分がこうあってほしい、という情報が見つかるまで探すらしいです)
・家族や親戚、友人など近い人からすすめられると信じやすいので一歩ひいて検討する
(その人が大丈夫だからといって、体格や持病など異なるあなたも大丈夫だとは限りません)
・そもそも効果がなかったり、思いもよらぬ副作用が潜んでる可能性があるので、事前に詳しく調べる癖をつける
(権威のある論文>各種専門医から成る学会>医療機関の公式ホームページの順で信頼できるかと思います。
掲示板やまとめサイトなどは論外として、匿名の個人ブログなども参考にしません)
など自己防衛することが大事だと思います。